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老後資金の計算・計画には絶対的に抜けている最重要ポイントが有る
あなたは65歳までにいくら貯めればいいのか~貯金すべき額が今わかれば、老後も安心!~という記事がありました。
下の例をさっと読んだ後、6つの空欄に数字を入れてみてください。30秒もあれば、「あなたが老後に必要なおカネ」がすぐにわかります。なお、老後は65歳以上とします。
と記事内にある通り、6つの入力フォームにデータを入力すると、老後に必要なお金が自動計算されるということですが・・・
この手の話には、必ず抜け落ちている最重要ポイントがあります。
- インフレ(物価上昇)
- 税制の変更
- 家計の収支のバランスの変化
この3つです。
これらがスッポリ抜け落ちている(FPが気付かないとは思えないので、意図的に考えさせないようにしている?)ので、例えばこの記事のような計算式を使って必要額を計算しても、実際には足りません。
なぜなのか?
インフレを考慮するとどうなるか?
基本的に、物価は上がります。
※日本には、失われた20年と言われる長期的なデフレ期間がありましたが、それでも物価は上がっています
10年よりも20年。20年よりも30年後の方が、物価は上がります。
ということは、現在30歳の人が、30年後に必要な額を算出した場合は、その額を1.5倍ほどはしなければなりません。
※計算や基準にもよりますが、30年前と比べて、1.5倍くらい物価が上昇しています
算出結果が5000万円となった場合は、7500万円は必要になるということです。
しかも、物価が上昇するだけで、その他の条件が現在と同じ場合に、ということになります。
税制の変化を考慮するとどうなるか?
税制は、変化します。
10年20年30年という時間があれば、税制はいくらでも変化します。
増税、新税はなにかしらあるはずです。
少なくても、過去10~30年間を振り返ると、増税や新税はいくらでもあります。
更に、税金だけでなく、各種控除もいくらでも変更します。
そういったことを考慮すると、記事内の算出結果にある4項目の内の以下の3項目について、再考せざるを得ません。
- 現役時代の必要貯蓄率
- 現役時代に使える生活費
- 老後の生活費
老後の生活費は多くなるため、現役時代の必要貯蓄率は高くなり、現役時代に使える生活費は少なくなります。
もし、算出結果の通りに今後のお金のやりくりを進めていったとしたら、消費税が10%になったり新税が出来たりといったなにかしらの変化が起きた時に、計画が破綻する可能性があります。
家計の収支のバランスの変化を考慮するとどうなるか?
- 失業する
- 保険で賄いきれない入院・手術をする
- 親の介護をする
- etc…
収入が減る(もしくはゼロになる)可能性や、支出が増える可能性は、どちらも、いくらでもあります。
収支のバランスや数字が悪い方に変化すると、貯蓄額は減りますし、使える生活費も減ります。
そうなると、その後の貯蓄額を増やすために新たな何かをしなければならなくなります。
そういったことが一切無いまま、老後まで、算出結果通りにいけると思えるでしょうか?
余裕を持った計画である必要がある
以上のように考えるまでもなく、人生は決まりきった通りにはなりません。
なので、不測の事態が起きた時に修正可能な計画である必要がありますし、修正するための手段を持っておく必要があります。
そのために、どういった手段が考えられるのかというと・・・
資産運用はお金の計画を大きく修正可能な手段
仮に、30年後に迎える老後のために6000万円必要とします。
そのために、30年間貯蓄をするとなると、年間200万円を貯める必要があります。
もし、毎年200万円を、労働収入のみで貯めるとなると、それ相応の努力と苦労が必要です。
一般レベル(例:年収400万円)だと、現実的ではありません。
ここで、私(ブログ管理人:五十嵐)の香港での運用状況を元に考えてみます。
すると、100万円を30年間運用することで、6000万円は余裕を持って作り出すことが可能です。
老後の生活費のために自力で用意するお金は100万円で、後は運用で増えるとなると、老後の生活費のための貯蓄が、凄くラクになりますよね。
仮に、香港での運用状況の半分のペースでの運用だったとしても、毎月3万円の積立を20年続けることで、6000万円を作り出すことが可能です。
あとは、定期的に運用状況をチェックして、足りなければ積立金を増やしたり、労働収入を増やしたりするだけです。
増やすということを知っていれば、必要貯蓄率は大きく下げることが出来、現役時に使える生活費にも余裕が生まれます。
余裕が生まれるということは、計画を修正可能な幅が大きくなるので、インフレ・税制変更・収支のバランスの変化に対応しやすくなります。
であれば、あなたは、老後の生活費をどのように作っていきますか?
数千万円以上という費用を、全額自力での貯蓄で賄おうとしますか?
それとも、増やしながら、必要に応じて不足分を自力で用意しようとしますか?